接道していない空き家を売却する方法

接道していない空き家を売却する方法

目次

1.まず「本当に接道していないのか」を確認する

2.「再建築できる可能性」を調べてから売却する

3.隣の土地を購入して「接道」を作る

4.「再建築不可物件」として売却する

5.「解体して更地にする」は慎重に考える

まとめ:無接道の空き家は「順番」が重要

道路に接道していない建物の解説

1.そもそも「接道」とは?

2.道路に接していないと何が問題なのか?

3.「道路に接していない=必ず建て替え不可」ではない

4.空き家の場合は特に注意

5.売却するときはどうする?

 

―――――――――――――――――――――――以下本文―――――――――――――――――――――――

 

道路に接道していない空き家を売却する場合は、普通の中古住宅を売る場合よりも少し工夫が必要です。

特に重要なのは、「本当に接道していないのか」「建て替えができないのか」「接道できる方法があるのか」を最初に確認することです。

※道路に接道していない建物とは:文末に解説があります.

 

1.まず「本当に接道していないのか」を確認する

最初にやるべきことは、土地と道路の関係を正確に調べることです。

建物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。国土交通省も、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接することを接道義務として説明しています。

ただし、現地を見ただけでは判断できません。

例えば、

        公道

────────────────

          │

           │  約2m

             │

    ┌──┴──┐

    │ 通路        │

    │               │

    │ 空き家     │

     └─────┘

 

このような「旗竿地」の場合、細い通路部分を含めて道路に2m以上接していれば、接道義務を満たしている可能性があります。

また、前面の道が一見すると私道や細い通路でも、建築基準法上の道路として扱われている場合があります。さらに、4m未満の道でも、建築基準法42条2項の「2項道路」に該当するケースがあります。

最初に確認するもの

売却前に、次の資料を集めます。

  • 法務局の公図
  • 登記事項証明書
  • 土地の地積測量図
  • 道路の種類
  • 道路幅員
  • 敷地が道路に接している長さ
  • 私道の場合の所有者
  • 私道持分の有無
  • 通行・掘削承諾の有無
  • 市区町村の建築指導担当窓口での接道状況

ここを確認せずに「再建築不可」と決めつけてはいけません。

2.「再建築できる可能性」を調べてから売却する

道路に接していないように見えても、建築基準法43条の認定・許可によって建築できる可能性があります。

建築基準法43条には、通常の接道義務とは別に、一定の条件を満たした場合に認定・許可を受けられる仕組みがあります。国土交通省によると、

例えば、

  • 4m以上の道に接している
  • 周囲に広い空地がある
  • 農道など公共の用に供する道に接している
  • 建築基準法上の道路につながる安全な通路に接している

などのケースがあります。

つまり、「接道していない=絶対に建て替えできない」とは限りません。

ただし、43条の認定・許可は、土地の状況や建物の用途・規模などによって判断されます。自治体によって具体的な取り扱いも異なるため、売却前に市区町村の建築指導課などへ確認することが重要です。

売却時には非常に大きな違いがあります

例えば、

A:再建築できない土地

B:一定の手続きをすれば再建築できる土地

では、購入希望者から見た価値が大きく変わる可能性があります。したがって、売却前に「再建築の可能性」を調査しておくことが大切です。

3.隣の土地を購入して「接道」を作る

無接道の空き家を売却する方法として、非常に重要なのが隣地の一部を購入する方法です。

例えば、

【現在】

道路

────────

      隣地      │ 空き家

                  │

                  │

────────

 

道路と空き家の土地が直接つながっていない。この場合、隣地の一部を購入して、

 

道路

────────────────

        │

        │ ← 通路として確保

        │

        └────── 空き家

 

という形にできれば、接道条件を満たせる可能性があります。

ただし、単純に土地を購入すればよいわけではありません。購入する土地の幅、位置、道路との関係、分筆、建築基準法上の道路かどうかなどを確認する必要があります。隣地所有者との交渉が重要

例えば、

「空き家の土地を売りたいので、道路までつながる部分を売っていただけませんか?」という交渉をします。

隣地所有者にとっても、

  • 土地を売却できる
  • 土地の整理ができる
  • 空き家問題が解決する

というメリットがある場合があります。

また、隣地を買うだけでなく、隣地と一体化して売却するという方法も検討できます。

ただし、売買契約をする前に、土地家屋調査士や司法書士、不動産会社などに相談し、接道条件を確認することをおすすめします。

4.「再建築不可物件」として売却する

どうしても接道問題を解決できない場合は、再建築不可物件であることを明示して売却する方法があります。

再建築不可とは、簡単にいうと、「現在建っている建物は存在しているが、いったん取り壊すと、原則として新しい建物を建てられない土地」という状態です。

この場合、普通の中古住宅と同じ価格で売ることは難しくなることがあります。

しかし、売却できないという意味ではありません。

例えば、

  • 建物をリフォームして利用したい人
  • DIYをしたい人
  • 倉庫として利用したい人
  • 賃貸物件として利用したい人
  • 隣地所有者
  • 投資目的の購入者

などが購入を検討する可能性があります。

ただし、リフォームや増改築についても、工事内容によって建築基準法上の問題が生じる可能性があります。

そのため、広告では単に「古家付き土地」などとするのではなく、「再建築不可」「接道義務を満たしていない」など、重要な事項を正確に説明する必要があります。

特に売却後のトラブルを防ぐため、不動産会社に接道状況を正確に調査してもらうことが重要です。

5.「解体して更地にする」は慎重に考える

これは空き家所有者が特に注意したいポイントです。

「古い空き家だから、壊して更地にすれば売りやすくなるだろう」と考える人がいます。しかし、無接道の土地では、解体前に必ず確認してください。

例えば、

解体前

道路

────────────────

 

      空き家

     ┌─────┐

     │             │

     │               

     └─────┘

解体後

道路

────────────────

 

      更地

       ↓

   ┌────┐

   │            │

   │            │

   └──――┘

 

となった場合、新しい建物を建てられない土地であれば、買主から見た利用価値がさらに限定される可能性があります。

そのため、「解体してから売る」のではなく、「解体する前に売却方法を検討する」ことが重要です。

特に、

  • 再建築できるのか
  • 43条の認定・許可の可能性はあるのか
  • 隣地を購入できるのか
  • 隣地所有者に売却できるのか
  • 建物を残したまま売ったほうがよいのか
  • 更地にしたほうがよいのか

を比較してから決めるべきです。

まとめ:無接道の空き家は「順番」が重要

おすすめする順番は次のとおりです。

1. 接道状況を調査する

2. 本当に再建築不可なのか確認する

3. 建築基準法43条の認定・許可が可能か確認する

4. 隣地を購入して接道できないか検討する

5. 解決できなければ再建築不可物件として売却する

特に重要なのは、「売却する前に空き家を壊さない」ことです。

無接道の空き家では、建物そのものよりも「道路とのつながりをどう確保するか」が売却価格や買主の付きやすさに大きく影響します。なお、接道義務は建築基準法上のルールであり、43条2項による認定・許可の具体的な運用は自治体によって確認が必要です。

 

道路に接道していない建物

「道路に接道していない建物」は、不動産ではかなり重要な問題です。一般には**「無接道の建物」や「接道義務を満たしていない建物」**などと呼ばれます。

1.そもそも「接道」とは?

簡単にいうと、建物の敷地が、法律上の道路に決められた長さ以上つながっていることです。建築基準法では、原則として建物の敷地は、幅員4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。

例えば、

道路

────────────────

        ↑

        │ 2m以上

        ↓

      ┌───────┐

      │  敷地       │

      │                     │

      │ 建物              │

      └───────┘

この「道路と敷地が2m以上つながっている部分」を接道部分と考えると分かりやすいです。

 

2.道路に接していないと何が問題なのか?

一番大きな問題は、建物を建て替えられない可能性があることです。現在建っている建物については、昔の法律や許可によって建てられたため、そのまま存在している場合があります。

しかし、その建物を一度取り壊して新しく建てようとすると、現在の建築基準法の接道義務を満たさないため、原則として建て替えができないケースがあります。

そのため、

  • 売却しにくい
  • 買い手が限られる
  • 土地の価格が低くなりやすい
  • 住宅ローンが利用しにくい場合がある
  • 建物を建て替えられない
  • 空き家として長期間残ってしまう

といった問題につながります。

3.「道路に接していない=必ず建て替え不可」ではない

ここは注意が必要です。

「道路に直接接していないように見える」場合でも、路地状敷地(旗竿地)になっていて、細い通路部分を通って道路に2m以上接していれば、接道義務を満たしていることがあります。

また、自治体の判断によっては、一定の条件を満たすことで建築基準法43条の認定・許可を受けられる場合があります。したがって、見た目だけで「建て替えできない」と判断するのは危険です。

4.空き家の場合は特に注意

空き家を所有している場合、「今の建物が建っているから大丈夫」と考えないことが重要です。

例えば、

古い空き家を解体

更地になる

新しい家を建てようとする

接道義務を満たしていない

原則として建築できない

ということがあります。

そのため、空き家を解体する前に、必ず市区町村の建築指導担当窓口などで確認することをおすすめします。

5.売却するときはどうする?

無接道の土地・建物でも売却すること自体は可能です。ただし、一般的な土地よりも買い手が見つかりにくく、価格も低くなる可能性があります。

一方で、

  • 隣地を購入して接道を確保する
  • 隣地の一部を通路として利用できるようにする
  • 43条の認定・許可が可能か調べる
  • 隣接土地所有者と協議する
  • 再建築不可物件として売却する

などによって、状況が改善する場合があります。

特に空き家では「解体して更地にしてから考える」のではなく、解体前に接道状況を確認することが非常に重要です。

 

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