空き家管理マニュアル:Ⅲ.1実施編(一戸建)概略、屋外

Ⅲ-1 実施編(戸建の空き家の場合)

1.概略(点検順序)

①点検のために外周(家の外周り)を一周し、写真撮影。
②屋内の全ての窓の開放、各部屋の点検、写真撮影。
③今回実施する、雑草取り、掃除等を実施。
④戸締り、電源OFF、元水栓を閉じる。

2.屋外(建物の外)

①建物の周りを1周する。

ゴミ処理や雑草処理は後で作業しますので、とりあえず1周し、建物や庭の変化や異変を探ります。できれば写真撮影し記録しましょう。

チェックポイントは
・不法投棄が無いか。
・雑草や不法投棄が無いかを確認。
・水たまりや虫の発生はないか。
・戸袋(雨戸)の状況も確認。(コウモリ)
・その他害虫の様子も確認。(ハチなど)
・室外機が盗まれていないか。
・水道契約がある場合、水道メーターの確認(写真撮影、メーター数字の記録)、元栓を
閉めている場合は、開栓する。
※水道メーターは道路に近いところで、量水器と書いた鉄製の容器が埋め込まれている
中にあります。行政によっては名称や形状が違うかもしれません。
・建物の変化はないか。 (雨戸、窓、網戸の破損を確認)
・建物基礎の通気口を確認。(シロアリ)

室外機の盗難

量水器1水道メーター解説

水道メーターの読み方

水道メーター

左の写真の場合、1291.970㎥
黒背景の数字・・・・・㎥の単位
①・・100L(リットル)単位(この場「9」)
②・・10L(リットル)単位(この場合「7」)
③・・1L(リットル)単位(この場合「0」)
・・・このキラキラ反射するのが動いている
と水が流れています。開栓時は、一時的に動きますが、すぐに止まります。動き続ける場合は、水道が漏れているかどこかの水栓が開いています。すぐに確認してください。※1

※1:水道の元栓を開栓すると、水が流れる場合
・どこかの水栓が開いた状態になっている。
一旦元バルブを閉めて、家の中の水栓を確認してください。そして再度開栓。それでも、水が流れる場合は、開栓したままの状態で、もう一度、家の中の全の水栓をチェック。特に家の外の散水栓の確認もお忘れなく。
・上記を行なっても、まだ開栓すると水が流れる場合は、どこかの水道管から漏水
していることが考えられます。

*水道の元栓以降の水漏れは、家の持ち主の負担となります。水栓を閉じていれば
水道料金が過大に請求されることはありません。早めに水道業者さんに連絡して、
修理してもらうことをお勧めします。

②玄関周り(隣接道路より見えるところ)の清掃、除草。

玄関周り

玄関周り

生活感がある家であることを演出する意味でまず隣接する道路から見える部分をきれいにします。生活していますと最低限でも通路には雑草は生えてきませんし、歩く部分は、きれいになっています。 除草と掃き掃除により、生活感があるレベルにすることが重要です。

 

 

 

 

 

③庭の除草

除草剤散布

除草剤散布

 草の量や庭の広さや植木の種類によっても対策は異なりますが、草抜きをするのか、除草剤を散布して次月に枯れた草を回収するのかを判断して実施してください。

・草抜き・・・翌日から新しい草が芽生えてきます。

・除草剤散布・・・散布後2~3週間程度で現在の草が枯れます。その後、枯れた草を回収します。
※除草剤は、薬剤が付着した草木が枯れますので、植木などが近くにある場合は、要注意です。

④害虫(獣)の確認と対策

シロアリ(床下通気口より確認)、コウモリ(雨戸の戸袋を確認)、蜂の巣(軒下、飛来)などが生息していないか確認してください。また、庭に動物の糞などが無いかも確認してください。これらの害虫(獣)は、空き家だけでなく近隣の住民の方にも迷惑がかかりますので、早めの対策が必要です。
※床下通気口は、その位置をチェックリストに記載しておくと便利です。

基礎部分の通気口

シロアリの羽アリと普通のアリの羽アリ

シロアリの羽アリと普通のアリの羽アリ

 

 

 

 

 

 

 

 

⑤「水たまり」がないか確認

水たまりがありますと「ボウフラ」が発生しやすくなります。水受けやバケツなどは、水を抜きひっくり返すなどの対策をして、水溜りが出来ないようにします。

・外に置いてあるゴミ入れ  ・ポリバケツ  ・水受け
※蓋が付いていても中に水が溜まっている場合がありますので要注意。

バケツをひっくり返す

バケツをひっくり返す

手水鉢

水を汲み出す

水を汲み出す

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